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[ DVD ]
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The Jazz Channel Presents Bobby Womack [DVD] [Import]
・Bobby Womack
【Bmg】
発売日: 2003-08-25
参考価格: オープン価格
販売価格:
中古価格: 7,198円〜
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・Bobby Womack
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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エンニオ・モリコーネ COMPOSED BOX [DVD]
・ジャン・マリア・ヴォロンテ ・ジュリアーノ・ジェンマ ・オルネラ・ムーティ
【エスピーオー】
発売日: 2003-06-06
参考価格: 19,110 円(税込)
販売価格: 19,110 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 7,100円〜
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・ジャン・マリア・ヴォロンテ ・ジュリアーノ・ジェンマ ・オルネラ・ムーティ ・エンニオ・モリコーネ
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》 [DVD]
・ハーディング(ダニエル)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2007-01-31
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・ハーディング(ダニエル)
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カスタマー平均評価: 3.5
やはり舞台では見た目も大切 女声陣の体格が何ともたくましく、オペラの筋にそぐわない。特にツェルリーナ。堂々とした体型で、顔も・・・。あくまでも結婚式当日の若々しい花嫁であるはずであり、もう少し清楚、可憐な外観であるべきであると思う。その他の女声陣も、何とも強そう。演奏そのものはなかなかよいとは思うが、CDではなくDVDで映像として見る以上、この外見が大きなマイナス要素であると感じた。
エロスよりはタナトスとしてのジョバンニ 2006年8月のザルツブルク音楽祭ライブ。若い指揮者ハーディングが演出家マルティン・クシェイと組んだ。廻り舞台を活用し、真っ白な曲面の「壁」やパネルが活発に動いて空間を仕切っていく。カーテンコールの時のように、舞台の瀬戸際の狭い空間でほとんどの演技が行われる。たくさんのドアがあり、そこから人物が後ろに消える。白いブラジャーとパンティだけの長身の美女がマネキンのようにずらりと並び、その間をジョバンニとレポレロが彷徨する。驚くのは、夜の騎士長の石像の場面では、同じ下着姿の女性たちが老婆に代っており、そのグロテスクな姿が死を象徴する。もっと驚いたのは、騎士長がジョバンニの晩餐に現れるとき。降る雪の中、積もった雪の真ん中にあるテーブルで食事するジョバンニが消え、何とその席に、今度は、黒い蝶ネクタイに黒い礼服姿の騎士長が座っている。しかも、色を黒に変えた下着姿の美女たちをずらりと従えて。マフィアのゴッドファーザーのようで、騎士長に”性”的含意を与えているのか。最後のジョバンニ地獄落ちの大団円は、暗く青白い光線の中で行われる。アンナ、エルヴィラ、オッタヴィオ、マゼット、ツェルリーナらは、勝者ではなく敗者という解釈か。
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[ DVD ]
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マーラー:交響曲第4番ト長調 [DVD]
・バーンスタイン(レナード)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2005-12-28
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. オープニング・クレジット/キャスト 2. 交響曲 第4番第1楽章: ゆっく... 3. 交響曲 第4番第2楽章: 気楽な... 4. 交響曲 第4番第3楽章: 平安に... 5. 交響曲 第4番第4楽章: きわめ... 6. オープニング・クレジット 7. 交響曲 第5番第1楽章: 葬送行... 8. 交響曲 第5番第2楽章: あらし... 9. 交響曲 第5番第3楽章: スケル... 10. 交響曲 第5番第4楽章: アダー... 11. 交響曲 第5番第5楽章: ロンド...
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カスタマー平均評価: 5
遅い楽章が神 バーンスタイン壮年期におけるマーラー交響曲第4・5・6番のライヴ映像。まずはよろしくない所から書くと、いくつかの楽章で違う日程の演奏が混じっていること。この全集シリーズには散見されることで、あまりウルサイことを言うのもイヤだけれども、やっぱり気になる!特に、演奏者が一部変わってしまっているのは残念だし、配慮が欲しいところだ。あと楽章毎に一度映像が途切れるのも、個人的には残念。さて、演奏はもちろんスバラシイ!まず3曲とも遅い楽章が神!(第4の3楽章・第5の4楽章・第6の3楽章)特に、第5のアダージェットは宇宙一の演奏と思われる。これ以上のものがあったら知りたい。ただ残念なことに、この楽章だけ、何故か・・・音質が良くないです。あと注目なのは、第4の終楽章でのマティス。まさに天使そのものの歌いぶりです?。CDでは、グロテスクなイメージさえあるこのフィナーレが、本当に天国的で感動的。最後の節(調性が変わる箇所)では、美し過ぎて私は涙が溢れました。最近の現代的なマーラー演奏(ア〇ドやラ〇ルのDVD)しか聴いていない方は必見&必聴。マーラーのアダージョ楽章が好きな、軟派なファンにも大オススメです! 再び・・ 前のシリーズを持っていたのですが「絶対良いから」と友人にすすめたら戻ってきません。いさぎよくプレゼントにしました。
ということで、このシリーズで再びそろえていくことにします・・。
以前、バーンスタインがインタビューでマーラーの交響曲を演奏することについて語っていたのですが「マーラーがこの演奏を聴いて、レニーよくやったと言ってくれると良いと思う(←完全に正確な引用ではないかもしれません、すみません、だいたいこんな感じだと思います)」・・と、少しシャイな感じで言っていて、ちょっと(かなり)感動しました。
バーンスタインとマーラーは、演奏者が作曲家を「感じて」「表現する」ということについての、一つの幸せな組み合わせだと思います。
幸せな要素は多いに越したことはない。
どうせだったら、そういうものを聴いた方が良いですよね。
マーラーを聴こうと思われるのだったら、このDVDシリーズから入るのは決して間違いではないと思います。これで新しい出会いに遭遇したと思えたら、きっと新しい何かを知ることができる。
もしこれで、「マーラーって全然つまんない」と思われたら、しばらくマーラーはやめておきましょう・・。
・・と、かなり独断的なレビューになってしまったかもしれませんが、お友達には必ずすすめます。★5つです。
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[ DVD ]
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ロッシーニ 歌劇《セビリャの理髪師》 [DVD]
・フローレス(フアン・ディエゴ)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2006-05-24
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. オープニング・タイトル 2. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲序曲 3. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲そっ... 4. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲ほら... 5. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲おい... 6. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲困っ... 7. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲さあ... 8. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲ああ... 9. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲可哀... 10. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲私の... 11. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲何だ... 12. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲不思... 13. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲少し... 14. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲やり... 15. 歌劇《セビリャの理髪師》全曲おは... ・・・
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カスタマー平均評価: 4
フローレスは最高。演出も面白いのに...。 フローレスの舞台姿を見たくて購入しました。
「連隊の娘」と一緒に買ったので、どうしても比べてしまいますが、
歌を楽しむ分には「連隊の娘」の方が数段上のように思いました。
フローレスは、勿論非の打ち所もなく、
衣裳の関係か、「連隊の娘」よりずっと若々しくセクシーだし、
出番も多い分、十分に楽しませてくれます。
これぞロッシーニと言った雰囲気の歌唱だと思います。
最後のアリアなど、超絶技巧の曲を真摯に歌っている様子を見ると、
画面に向かって思わず「ブラヴォー!」と叫びたいぐらいです。
演出もとっても面白いと思います。
白黒を基調としたデザインもとっても素敵で、
スペインの舞台センスの良さには常々感心させられます。
嵐付近から色が付き始め、幕切れはとってもカラフルになるのも楽しいです。
しかし主役のフィガロやロジーナがあまりにも非力です。
フィガロは歌唱面でかなりの物足りなさを感じますし、
ロジーナは、一生懸命歌っているのはいいのだけど、
若い娘さんにほど遠いルックスで、舞台が美しい分、興醒めです。
フローレスくらいの人なら、こういった粒の揃っていないキャストの公演ではなく、
もう少し待って、バルトーリのロジーナなどをはじめ、
スターキャストが何人か入るような公演記録の販売をしてもらいたかったです。 ブラーヴォ!フローレス つい先日、ボローニャ歌劇場と共に来日し、連隊の娘のハイC連続9回のアリアをさらりと歌い、アンコールまでしてくれたフローレス。4年前に歌ったアルマヴィーヴァは今でも忘れられないものでした。そのセビリヤの理髪師がカラフルな演出になり、DVDになりました。あの終幕前の長大なアリアをもう1度見ることが出来るなんて幸せです。買って損はありません。お勧めです。 フローレスの声 今一番「旬」のテノールであるフローレスの声を楽しむには良いディスク。
衣装やセットも洗練されていて、おしゃれで、ストーリー展開もきびきびと楽しい。
ほかの出演者もそれぞれうまく自分の役をこなしている。
ただ、いかんせんフローレスの声に押されてしまい、これに張り合うだけの力や魅力にはやや欠けるか。
特にタイトルロールのフィガロには、もう少し派手に大暴れ(演技でなく歌声で)してもらいたかった。
バジーリオ、バルトロにももっと怪しいいかがわしさがあっても良かった。
フレッシュなロッシーニ フローレス素敵です! マドリッドのレアル劇場ライヴ。エミーリオ・サージの演出は白を基調とした舞台がとても美しく見事だ。
指揮のジェルメッティ(彼はなんとギターの腕前も披露!)も必要以上にテンポを煽ることなく、品良くしかも愉快感たっぷりでとてもいい。
歌手では若き伯爵アルマヴィーヴァを歌うフローレスの甘い歌声と技巧、容姿すべて◎だ。
お洒落なフィガロのスパニョーリ、ロジーナのバーヨも歌達者で楽しめた。
(ただバーヨは歌う顔のみ何故かおばさんになってしまうのが視覚的に興ざめといえる)
このオペラを初めて見る方にもお勧め!(私はアバドの映画版DVDよりよほどこちらの方が楽しいと思いました)
しかしこのDECCA国内盤オペラDVDは廉価でもないのに日本語の字幕on,offのみしか選択できず、原語字幕が選べないのは学習者にとても不親切なので改善してほしい。
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[ DVD ]
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モーツァルト:歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》 [DVD]
・ホーネック(マンフレッド)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2007-02-21
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・ホーネック(マンフレッド)
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カスタマー平均評価: 5
さわやかな演出と歌唱 まだ未試聴の作品だったが、アリアを1曲ピアノ伴奏するので、全編を鑑賞した。以前は別の版で伴奏する曲のみを観ただけだった。
ヨーロッパでは日本よりも、オペラの現代風演出やセットが定着しているという。日本ではまだまだ、ゴージャスな演出や舞台装置が求められることが多いようだが。この演出もセットも、とても成功している。シンプルながら演奏が素晴らしいこともあって、物足りなさをほとんど感じない。フォルテピアノ(ピアノの前身とも言える楽器)がステージにあげられているあたりも、鍵盤奏者にとっては嬉しい演出だった。
元々の役柄の設定故だろうが、ドン・アルフォンソの存在感が心地よかった。俳優で言えば、アンソニー・ホプキンスとでも言えばよいだろうか。メイド役のデスピーナは本来は若い女の子のはずだが、それなりに年齢を重ねている女性歌手。しかし役柄にはぴったりで声も若々しかった。 スポーティでスタイリッシュな美しさ 2006年ザルツブルク音楽祭ライブ。ウィーンフィルをホーネックが指揮。ヘルマン夫妻演出の舞台が際立って美しい。祝祭大劇場の広大な白い舞台が、空色の光で彩色され、そこに黒、白、ピンク、茶などの衣装を着た人間が軽やかに動く。たとえば幕開けは、バトミントン・ウェアの四人の恋人たちがバトミントンに興じている。その真っ白なウェアの美しさが目に沁みる。白いソックスをはいたフィオルディリージとドラベッラは、最後まで少女のような衣装で通す。広い舞台に卵形の白い大きな石とチェンバロを配した構図は、まるで現代美術の展示のよう。「コシ」は開放的な空間が似合う作品なのだ。
重唱や合唱が美しい「コシ」だが、この公演もアンサンブルがとてもよい。デスピーナが老け役だが、老アルフォンソを加えて、若者4人と計6人の絶妙なバランスが実にぴったりの作品であることが分かった。歌手の中では、ドラベッラを歌ったソフィー・コッホの明るい美しさが印象に残る。彼女は、ケルビーノ、セスト、オクタヴィアンなどが当たり役だそうだが、こういうドラベッラも悪くない。
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[ DVD ]
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モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》 [DVD]
・アーノンクール(ニコラウス)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2007-07-25
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. 序曲(オープニング・クレジット) 2. 第1幕 ATTO PRIMO::... 3. 第1幕 ATTO PRIMO::... 4. 第1幕 ATTO PRIMO::... 5. 第1幕 ATTO PRIMO::... 6. 第1幕 ATTO PRIMO::... 7. 第1幕 ATTO PRIMO::... 8. 第1幕 ATTO PRIMO::... 9. 第1幕 ATTO PRIMO::... 10. 第1幕 ATTO PRIMO::... 11. 第1幕 ATTO PRIMO::... 12. 第1幕 ATTO PRIMO::... 13. 第1幕 ATTO PRIMO::... 14. 第1幕 ATTO PRIMO::... 15. 第1幕 ATTO PRIMO::... ・・・
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カスタマー平均評価: 3.5
デッカーもグートもどこかおかしい わたしはオペラ初心者です。最初にデッカーの椿姫を買ってしまって大後悔しました。長年期待していた本物のオペラという幻想を木っ端微塵に汚らしく壊してくれたからです。お金をネトレプコさんの口の中に突っ込んだりして、下品です。
さて、ネトレプコさんのDVDはその後
【The Woma The Voice(駄作)】
【愛の媚薬(良作)】
【ベルリン・コンサート(傑作)】
【ガラ・コンサート・セント・ペテルスブルグ(大傑作)】
【リュスランとリュドミラ(大傑作)】
と、少ないお小遣いをだんだん上向きのDVDに使えてうれしくなっていたところにこのDVDを買ってしまいました。もう、デッカーとか、グートとか、一体何をしたい人なのかが私には分からない。フィガロの結婚と言ったら喜劇でしょう?喜劇を初めて観にいったらドキュメンタリーを上演していた、というのがこのDVDです。
どこがいいのかしら?本気で楽しめる人がどれだけいるのかしら?初めてこの演目を観て、面白かったと言う人はなにが面白かったと言うのかしら。
もう、グートもデッカーも大嫌い!一方で傑作のDVDがもう売っていないなんて、まだまだタイトルだけで売れ行きが決まる、と言うことなのかしら。 人間ドラマの奥深さ… このDVDを観るに先だってCDで演奏だけをさんざん聴いていたこと、そして各種のメディアでその評をさんざん眼にしてきたこと、この2つの要因のおかげで、それほどの違和感を感じることなく鑑賞することができた。
むろん、そうでなければカナリの抵抗があったであろうことは事実だし、そうでないとしても「こんなものは『フィガロ』じゃない!」という声があるのは至極当然だと思う。少なくとも、「初めて眼にすべき」フィガロでは明らかにない(私は3年生の娘と一緒にオペラDVDを観るのを常としているが、サスガに見せられないシーンが多々あった;苦笑)。正統的でまっとうな(?)演出を期待して「ホノボノと楽しい時間を過ごそう」と意図すると、見事にカタスカシを喰らうであろう。
しかし前述の理由もあって、あらかじめ「覚悟」を決めてから観てみると、実に含蓄がある演出とも言える。むろん、どう見ても無理のある場面や明らかにオカシイ部分も多々あり、その意味ではもっともっと「磯野家の謎」を参考にして(笑)処理を練り込む余地があったのは明らかだが、感心する部分も多かった。そしてそれは、グートの演出そのものに感心した、というよりも「まったく同じ脚本(オペラだから、一字一句とて変更は許されないワケだ)であっても、ここまで雰囲気が変わるものか」という「人間ドラマ」の奥の深さに感心したのであり、それを音楽で体現したアーノンクールも、やっぱり大したものである。CDだけ聴いていると、とにかくその遅さとウィットのなさ、融通の利かなさに腹さえ立つが(笑)、しかし映像を観ると大いに納得するし、「フィガロ」をよくぞここまでシリアスな音楽に変え得たものだと感心する。そしてこれは、実際に私たちの人生劇場そのものに関しても、大いに教訓となることである。「私の人生を楽しく朗らかにするか、それともシリアスに重いものにするか」なんて、まったく同じ台詞で一日過ごしたとしても、大いに変わる可能性がある、ということに気づかされたのである。ならば、朗らかに楽しくした方がよいに決まっているし、同じ台詞を口にするにも、その意味すらまったく変えて発信・受信する可能性がある、という気づきである。これも人間ドラマの奥深さと言え、それに配慮せず生きているのとそうでないのとでは、1年も経てば大きな差が生じているだろう…という気づきである。
閑話休題。しかし映像作品としては、さすがにモーツァルト生誕250周年のザルツブルクで、しかも劇場新装のこけら落とし上演となるだけあって、(内容・解釈の是非は別にして)盤石の完成度、と言わざるを得ない。歌手のレベルも超一流、ネトレプコの美しいスザンナ、演技のリハーサルも完璧で、グートの演出意図を歌手が完全に体現できているのは見事。ただし、シェーファーのケルビーノとレッシュマンのコンテッサは、ビジュアル的に完全に×。こういう演出をするのなら、もっと違った人選ができたはずだ。
台本にはない黙役の天使ケルビン役のウリ・キルシュは大変な美男子で、同性の眼から見ても魅了される。これも解釈の是非を云々する前に、その麗しさに「すべて許す」のであり(笑)、ケルビーノとコンテッサもそういう人選をすべきだった。
男声陣は盤石。当代随一の伯爵であるスコウフスのノーブルな表現と苦悩に満ちた役作りは特に見事であった。60kgのキルシュを背負いながら歌う場面では、ついつい観ているこちらまで力が入り、「ガンバレ!」と応援してしまうほど(笑)。ダルカンジェロのフィガロも、アクは弱いが悪くない。本来完全な脇役であるバジリオを歌うヘンケンスは、その異常な目つきが見事で、4幕での普通なら退屈極まりないアリアも、キルシュの見事なパントマイムと相俟って、説得力溢れるものに仕上がっていた。
総括。ネトレプコの姿とボーナス・トラックのインタビューをまず愉しむ。そして次に「同じ台詞を口にしても、その意味はいかにも変わりうるものなんだ」という人生教訓として観る。それだけでも、このオネダンを支払う価値は十二分にあると、私は思うのだが…。 演出にもう少し幸福感があれば モーツァルト生誕250年のザルツブルグ音楽祭最大の話題作で、1年待たされてやっと手に入れたので、大いに期待していたのですが、序曲が始まると、アレアレえらく遅いなという感じで、シェーファーのケルビーノも目隠しして出てくるせいか、ちょっとこわごわ歌っている感じです。グートの演出も解説者のいうようにイプセンの現代劇のようですが、やりすぎという気もします。第2幕になると、なれてきたせいか、ケルビーノのアリアも美しく、音楽としては楽しめましたが、演劇としては最後まで違和感が残りました。モーツァルトのオペラを見終わった後のなんともいえない幸福感がないのです。たぶんモーツァルトの人間に対する暖かさがなくなってしまったせいかもわかりません。ただし特典映像で、ネトレプコがスザンナの第4幕のアリアをアーノンクールに「舟歌のように歌ってくれ」といわれたといって、ピアノ伴奏で歌いながら、グートが「目を開いて初めて光を受けたように初々しく」と演出をしている映像がありますが、ここは「なるほど」と納得できました。 暗いエロスの漂う新解釈 ネトレプコのスザンナ、シェーファーのケルビーノ、アーノンクールにウィーンフィルという豪華版。演出のクラウス・グートは、イプセンやストリンドベルイ、ベルイマンの映画などに着想を得たと言う。エロスを志向するケルビーノを主人公とする精神分析的解釈だ。原作にない天使(ケルビーノの分身)が頻繁に登場し、パントマイムで人々をあやつり人形のように繰る。人は黒ずくめの服、カラスも頻繁に登場し、エロスよりはタナトスの物語だ。ケルビーノと伯爵夫人、スザンナと伯爵の大胆な性愛シーンもある。こうした解釈には疑問もあるが、新演出は色々と試みられてよい。大きな階段と踊り場だけからなる舞台はきわめて斬新だ。家具が一切ない。ケルビーノが隠れる椅子も伯爵夫人のベッドもない。何もない空間に晒された人間は床に座り込み、性愛は床に押し倒して行われる。シェーファーのケルビーノはまったく「宝塚的」なところがなく、『フィガロ』上演史を画するケルビーノ像だろう。付録のインタビューが楽しい。真夏のザルツブルクの青空の下、すっぴんのネトレプコが豊満な肢体を惜しげもなく晒して、にこやかに作品解説。 グートの演出に疑問? いったいオペラほど総合的な完成度が問われるものはないかも知れない。現代最高の歌手人、演奏者、隙のない舞台装置、何が不満があるのだろうかと思うが、グートの演出は、DVDという繰り返し鑑賞する音楽のフォーマットを意識しすぎたのか、古今最も完成度の高い総合芸術としてのモーツアルトの「フィガロの結婚」を、ほとんど台無しにしている。喜劇というまばゆい光に映し出される陰が一方の主人公であるにも関わらず、深刻な表情や苦しく悲しい表情で歌う主人公達を見て、グートの演出に魅力を感じるだろか。これがDVDではなくCDであるなら、評価は違ったかもしれないが、同じ新演出でも、デッカーの原作の本質をついた2005年のネトレプコ主演の「椿姫」とは、格段の差があるといわざる得ない。そしてケルビム、この天使が出ることで物語が理屈ぽく見える。また伯爵夫人のドロテアレシュマンにしても、ネトレプコにしても、そしてシェーファーにしても、残酷なことだが、それぞれの適役としての年月が過ぎ去ってしまったと思うのは私だけだろうか?
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[ DVD ]
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J.シュトラウス:喜歌劇≪こうもり≫全曲 [DVD]
・ユロフスキ(ヴラディーミル)
【クリエイティヴ・コア】
発売日: 2008-11-19
参考価格: 8,190 円(税込)
販売価格: 8,190 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 7,250円〜
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・ユロフスキ(ヴラディーミル)
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カスタマー平均評価: 0
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[ DVD ]
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ビゼー:歌劇《カルメン》 [DVD]
・カラヤン(ヘルベルト・フォン)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2005-07-27
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 7,875 円(税込)
( 在庫あり。 )
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- 収録曲 - 1. オープニング・クレジット/キャスト 2. カルメン第1曲 前奏曲 3. カルメン第2曲 セーヌと合唱 「... 4. カルメン 「あの小娘を見ろよ」 5. カルメン第3曲 子供たちの合唱 ... 6. カルメンレチタティーヴォ 「たば... 7. カルメン第4曲 たばこ女工の合唱... 8. カルメン 「カルメンがいないぞ」 9. カルメン第5曲 ハバネラ : 「... 10. カルメン第6曲 セーヌ 「カルメ... 11. カルメンレチタティーヴォ 「なん... 12. カルメン第7曲 二重唱 「おふく... 13. カルメン 「母の姿が目に浮かぶ」 14. カルメンレチタティーヴォ 「これ... 15. カルメン第8曲 合唱 「何が起こ... ・・・
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カスタマー平均評価: 5
素晴らしく劇的な映画仕立てカルメン 言わずと知れた超人気作品であるこのオぺラ、映像も音声もこれまでにかなりの種類の名演が記録されてきたはずですが、近年の不景気のせいか、以外に国内盤DVDの種類は増えず、このところはレヴァイン盤が価格・内容ともに殆ど独占的な地位を占めている状況でしたが、今回ようやくこのカラヤン盤も、価格改訂されて再販されました。カラヤンが一時期好んで創っていた、映画仕立てのオペラシリーズの中でも、このカルメンは出色の出来栄えだといってよいでしょう。カルメン役のグレース・バンブリーの、やや癖のあるねっとりした歌い方と演技、はっきり言って私は結構気に入ってます。ホセもエスカミーリョも、男前ですごく格好いいです。そして何といってもラストの場面の迫力ある演技と歌唱!考えてみると、スペインを舞台にした物語をフランスオペラに仕上げた作品を、ウィーンフィルが演奏しているなどというのは、何というコスモポリタンな贅沢であることでしょう。そんなことを感じさせるのも、この作品が、時代や文化を超えた普遍的な共感を呼ぶ傑作である証拠なのかもしれません。
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[ DVD ]
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マーラー:交響曲第9番ニ長調 [DVD]
・バーンスタイン(レナード)
【ユニバーサル ミュージック クラシック】
発売日: 2005-12-28
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格:
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- 収録曲 - 1. オープニング・クレジット/キャスト 2. 交響曲 第9番第1楽章:アンダン... 3. 交響曲 第9番第2楽章:ゆっくり... 4. 交響曲 第9番第3楽章:ロンド=... 5. 交響曲 第9番第4楽章: アダー... 6. 交響曲 第9番交響曲 第10番:...
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カスタマー平均評価: 5
バーンスタインの入魂ライブ映像 まず、凄まじいのがこの9番だ。VPOとベルリンフィルハーモニーホールでの演奏が目を釘づけにする。不思議なのがライブなのに録音時のような指揮者の譜面台の下に電話機がそのままあるのが妙だ。
演奏の面ではなんといっても4楽章のアダージョだろう。変ニ長調のこの演奏は弦が人の声のように震えている。彼のじっとしていられない感情の爆発がこれでもかと言わんばかりにストレートに聞き手に迫ってくるのはレコードよりやはり映像に魅力があるように思えます。テンポが予期せぬままに変化していく彼の指揮法にすんなりと理解し、第1ヴァイオリン群が一気に引っ張っていく様子は凄い。VPOだから出来た演奏だろう。海外版はリージョンコードがなく、リハーサル110分のDVDも初回限定で無料でこのDVDといっしょに成っている。
これはまた必見だ。第5と第9のリハーサルは凄まじい。彼は9番の4楽章で一部だが、指揮しながら泣いている様子が出てくる。魂が乗り移る訳が理解できた。ルネコロとの演奏もよくまとまっていて説得力がある。
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