ミュージックDVD

The Corrsのライブ映像ではベスト。
　さすがにコアーズはヴィジュアル作品も多いが、私はこれが一番好きだ。

アイルランドの素朴な音楽好き一家の子供達、といったムードを強く感じさせる彼らの魅力は、スタジアムよりこういうクラブのようなセッティングでこそ発揮される。動き回らない彼らをじっくり捉えるカメラもいいし、照明も陰影に富んでいて、アンドレアのやや文学的な美しさを引き出している。

　カバーに選ばれている曲はどれも聞き応え十分で、ジミヘンの「リトル・ウィング」が見事にアイリッシュ・トラッドっぽくこなれてて気に入りました。

おせっかい
ほんとに最悪の「おせっかい」な仕事をしてくれたものです。このDVDを買ったほとんどの人はオリジナルの方を（多少音は悪くとも）見ていると思います（もちろん小生も）。オリジナルの、真っ暗な中で「あの」心拍音だけが聞こえる画面から、ぱっとポンペイの競技場の映像に切り替わるところがキューブリック的ですばらしかったのに、こともあろうに何ともチープな惑星のCG！ディレクターズ・カット版って賛否両論あるものですが、これだけ不評なのはめずらしい。 しかししかしです、この版の、「狂気」のスタジオ録音風景はやはり胸を打たれます。リックとギルモアの孤独な作業、音楽を創造する過程とはかくも厳しいものか！数年前にロンドンに行く機会があり、早速アビーロードスタジオを訪れました。平日でしたが、スペインから来たというハゲのおっさんと、スタジオの前で写真を取りっこし（もちろんお互い名前も知らない）、その時に「ピンクフロイド聞いてるの？」と聞くと「Of course！」との返答。その後にこの映像を見たので、ほんとに感激でした。ディレクターさんよ、これらの意見を聞いて、もう一度、作り直してくれい！また買うぞ！
なんとも…
PINK FLOYDが頂点に位置している事が分かります。僕はこれを見て数日間、PINK FLOYDへの恐怖で力が入りませんでした。ロジャーの雄叫びはシドのお墨付きと聞いてはいたのですが、実際に聴いてみると唖然としてしまいました。本当に凄すぎるんです… ギルモアのギターも鬼の様に生きているし、リック、ライトも素晴らしい役目を果たしています。このDVDを見た後は、なんとも慎重にCDを聴いてしまいます。軽く聴く音楽ではありません!PINK FLOYDの天才面を眼で拝見したいと思うなら、ポンペイのライブを見てください確実にあなたを虜にしてくれますよ
特典映像のオリジナルコンサートフィルムが素晴しい
はっきり言って、ディレクターズ・カットを標榜する本編はほとんど見る価値がない。演奏シーンに監督の好みでＣＧ等のイメージ・シーンが大量に挿入されていて、ちゃんと演奏シーンを最初から最後まで見せてよ、という怒りできっと貴方も憤慨することでしょう。本編独自のシーンで興味深いのは、ギルモアのギターの音量が大きめにかぶせられたBrain Damageを聴けることぐらいでしょうか。本作の良いところは特典映像の中に、かつてＮＨＫで見た（監督が変なイメージ・シーンを挿入する前の）オリジナルコンサートフィルム（といっても観衆はいませんが）が含まれていること。もう演奏されることはないだろうピンク・フロイド初期の「ユージン斧に気をつけろ」「神秘」「太陽賛歌」のＬｉｖｅ演奏は本当に貴重です。レコード（ＣＤ）のオリジナルよりも洗練されて聴き応えがあるのではないでしょうか。最大の目玉は「エコーズ」。しかし、これをパート１とパート２に分ける必要があったのでしょうか。この大曲は全曲通しで演奏してほしかったと思います。それと、このオリジナルコンサートフィルムにも演奏とは関係のないシーンが若干挿入されているのも不満です。しかし、ピンク・フロイドのメンバーも若ければ、当時音楽関係のフィルムやＴＶ番組も少なく、このような欠点も持つオリジナルコンサートフィルムをＮＨＫで視聴した私も若かった。その当時にこの演奏に接した感動が鮮明に蘇ります。結論として、本作は、将来演奏されることは永遠にないであろう初期の名曲の真剣な（口パクではない）Ｌｉｖｅ演奏の記録として、ピンク・フロイド・ファンの貴方のコレクションに加えても損にはならない作品です。
ポンペイ遺跡に溶け込む若きピンク・フロイド
懐かしい映像だが、これは監督が手を入れ直したディレクターズ・カットである。オリジナル映像も収録されている。大きく違う点はＣＧの挿入と、７０年代の記録映像の収録だろうか。画質は想像するより遙かにクリアで、デジタル・リマスターの効果が表れている。音声は２chだが、ドルビー・デジタル処理されて問題ない。ＣＧについては、オリジナルがなければこんなものかなと思ってしまうかもしれない。それよりオリジナルもそうだったのだが、『エコーズ』が２パートに分かれているのだ。１曲を通して聞きたい曲だけに残念である。同じような理由で曲間にメンバーの喋りが入るのは好き嫌いが分かれそうだ。不満なのはこんな程度で、今見てもいい映像だなと感じるカットも多く、単なる記録映像を超えてアーティスティックな作品となっているところが、ほかのライブ映像と違うところだと思う。
オリジナルがすべて
このディスクの存在意義は
オリジナルが見られることではないだろうか。
「狂気」の制作シーンは確かに興味深い。
私はＬＤの「ポンペイ」も持っているが、その内容にさらに追加された場面があり
映像特典も付き、ファンには嬉しい限りである。
しかし、それらはあくまで参考資料としての価値があるのであって、音楽作品ではない。

何度見ても楽しめると言ったものではない。
そして新たに加えられたＣＧは陳腐で明らかに無用であると思う。
だからメニューから選択すれば、オリジナルが１時間そのままの形で見られるのが
何より嬉しい。